2004年09月01日

◆都市は、自意識をもって生きている。(6/8)

 以前は山手線の内側が東京のイメージでしたが、それが世田谷や杉並へと広がってきた。さらにどんどん広がっている。昔はそんな中にも畑や空き地がけっこう残っていました。ところが、それがなくなって、家ばかりが密集している状態になった。その風景を超高層のビルから見下ろすとよくわかるんですが、僕のイメージでは、海岸で潮がひいたあとに岩にびっしりへばりついているフジツボのように見えるんです。しかもそれが極端に言うと、見ている間にも増殖してうごめいているような感じがします。人間が計画したマスタープラン、というのではなく「都市自身が生き物みたいじゃないか」と感じたわけです。まあ、その辺は札幌のような計画的に作られた街とは、ちょっと違うイメージかもしれませんが、東京は明らかにそうですね。
 僕が都市論とか都市に関してエッセイや小説を書くようになったのは、80年代になってからのことです。都市を舞台に、そこに住む都市的人間の意識を主題にした短編・長編をたくさん書きました。この頃になって、急激に自己増殖をしてきた東京という街が自意識を持ち始めたと思うんです。都市自身が自意識を持ち出した、そのひとつが自分だという気分でした。僕が考えてるんじゃなく、都市が僕を通して語っているという感じです。
posted by rag at 09:58| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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